三毛猫メリー さんの感想・評価
3.7
映画 王室教師ハイネ
2020.7.17 視聴完了。
ロマーノ王国の双子がグランツライヒ王国にやってきた。
両国の王子たちの交流を描いた物語。
内容的には可もなく不可もなくですね。
やはり目玉は歌で良かったです。
戦闘系アニメでささくれた心に沁みます。
目と耳の保養になりました(笑)
三毛猫メリー さんの感想・評価
3.7
2020.7.17 視聴完了。
ロマーノ王国の双子がグランツライヒ王国にやってきた。
両国の王子たちの交流を描いた物語。
内容的には可もなく不可もなくですね。
やはり目玉は歌で良かったです。
戦闘系アニメでささくれた心に沁みます。
目と耳の保養になりました(笑)
ねるる さんの感想・評価
2.8
原作未読。アニメシリーズ視聴レビュー済み。
ミュージカル版2作とも視聴済み。
劇場公開作品、上映時間60分。
~あらすじ~
アニメ最終回後が舞台。
隣国"ロマーノ王国"の双子の王子様が、グランツライヒにやって来て4王子と一緒に合同授業を受ける話。
劇場版の新キャラとして、隣国の双子の王子が登場します。この2人もメインの4王子と一緒で、最初はツンケンしてますが素直になれないだけのいい子なので平和なお話でした。
起承転結の転の部分が弱く、盛り上がりに欠けるなーという印象。アニメ版の際は盛り上がらなくても、1クールの中でゆっくりと生活を描いていたのでそれはそれで良かったのですが、劇場版となるとちょっと物足りなさを感じました。
作画は劇場版なだけあって美しさが上がっていたように感じます。ただ、たまに頭身に違和感を感じる場面もありました。
この作品の1番のネックポイントの声優ですが、新キャラ2人もミュージカル版を演じる舞台俳優が担当してるので、やはり少し違和感ありました。何よりキャラ絵と声の太さが合ってないのが気になりました。こーゆーの勿体なく感じる。
最後のエンディング、ハイネがヒロイン枠っぽくなってるのがちょっと気になったのと、初めて実写で踊るエンディングを見ましたが、苦手な人はドン引きするかもなインパクトある画でした...。絵柄もキャラ性も含めて、女性向け作品と思います。
キャラデザはいいのに、声優で伸び代にかける作品だなと改めて感じる作品でした。実写ありきで作品作る風潮やめて欲しい…。
れんげ さんの感想・評価
4.1
劇場版クレヨンしんちゃんの第4作。
1996年公開。
【前置き】
「ヘンダヘンダよ~~♪、ヘェエンダ~~ランドォ~~♪」
本作をよく覚えていなくても、このフレーズは記憶にある方も中にはいらっしゃるかもしれませんね。
劇場版第4作は、前作の戦国時代を描いたものから一変、シリーズ屈指のファンタジーをド直球に描いた作品となっております。
ちなみに、第1作から監督を務め脚本にも手をくわえていた本郷みつるさんは、本作以降は監督を降板。
(16作のみ再び監督をされますが。)
次回作以降は、これまで脚本を務めていた原恵一さんに監督をバトンタッチするのでした。
本作の魅力としては、しんちゃんらしい笑いも勿論なのですが、直球なファンタジー性に隠れた『敵が忍び寄る恐怖』の描き方もまた良いんですよね。
あと、個人的に大好きな「ぶりぶりざえもん」が、シリーズ内でも一番彼らしい快演をするという点に置いても、イチオシです。
【あらすじ】
しんちゃん達ふたば幼稚園のメンバーが、群馬に新しく出来た「ヘンダーランド」という遊園地に遠足で向かいます。
しかし実はそのヘンダーランドは、異世界に住む2人のオカマ魔女『マカオ』と『ジョマ』が潜む城であり、元いたヘンダーランドの住民を支配した彼ら……(汗)いや彼女らは、この現実世界をも支配しようとしているのでした、というストーリー。
【論じてみる】
{netabare}
冒頭は、ふたば幼稚園のいつものメンバーで遊園地を楽しむシーンが続きますが、考えてみればふたば幼稚園のメンバーが映画でこれだけ絡むのは本作が初めてでしたね。
本作では、いつものメンバーにさりげなく一緒にいるバラ組のチーター君が良い味を出してました。
運動能力抜群で高飛車な言動が目立つ彼ですが、風間君にも冷静なツッコミを入れられる園内でも一番の常識人な気がしました。
先生達も皆、本編以上に良い味を出して笑わせてくれます。
特に好きなシーンは、アトラクションで檻に入れられた園長先生に対し、よしなが先生がうっかり
「園長先生、よくお似合いですわ。」
というところですね、酷い言い草ですwww
あと、まつざか先生がそのグラマラスを全面に出した格好で、園内の『猿』を虜にして、冷やかされるシーンも好きでした。
ここでも、よしなが先生が
「お猿さんの電話番号聞いた?」
と、いじり倒します。
ここで
「うっかりしてて聞きそびれたわ(怒)」
と返す辺り、まつざか先生もシャレが利いてますね。
仲のよろしいことで。
本作は、(個人的に見てですが)笑いの質がシリーズ中でも高く、「笑いたいなら本作を!」と押したくなるのですが。
もう一つの魅力として、私は敵キャラの雪だるま
『ス・ノーマン・パー』
の、異質で不気味な存在感を押したいですね。
遠足の途中、園内で偶然出会う人形「トッペマ・マペット」から、ヘンダーランドの真実と、魔法のカード「スゲーナスゴイデス」を受け取るのですが、これを取り返しに来るのが、この「ス・ノーマン・パー」なのです。
見た目は、誰でも描けそうなぐらいの、まさに絵に描いたような雪だるま。
江戸っ子染みた言葉遣いと、明朗活発な応対で他者に取り入るのが非常に上手く、不審に気付いたしんちゃんを尻目にドンドンと周りの信頼を勝ち取っていき、しんちゃんに忍び寄ってきます。
そして、いざ本性を見せるとシリアスかつドスの効いた声色で、しんちゃんを脅しつけてくるのです。
これは、声を担当された古川登志夫さん(うる星やつらの諸星あたる等)の絶妙な使い分けが、凄まじいギャップを醸し出すことに成功しているのだと思いますね。
加えて、顔がシンプルで表情に乏しいのが、余計に相まって恐いのでした。
しかし、そこに現れたのが、カードの力で登場した「アクション仮面」「カンタムロボ」、そして救いのヒーロー「ぶりぶりざえもん」。
彼らが出てきたことで、妙な安堵感を憶えました。
家が壊れたり火事になるのをお構いなしに攻撃を繰り広げる2人。
そして、それを尻目に寝返る、ぶりぶりざえもん。
その目に余る行動から袋にされ、あげくヒーローである2人から
「このバカ豚……」
「脳みそあるのか……」
などと、およそヒーローらしからぬ暴言を吐かれるも、
「少し……。。。」
と返すしか出来ない、ぶりぶりざえもん。
やはり、ぶりぶりざえもんがいると笑いのクオリティが飛躍的に上がりますね。
他にも定番の、
「私は常に、強い者の味方だ。」
「救い料1億万円、ローンも可。」
こういった彼の言動や行動、そして渋さと情けなさを兼ね備えた声。
「ぶりぶりざえもん」は、私がクレヨンしんちゃんを大好きたらしめた要因だと言っても過言ではないです。
{/netabare}
【しんちゃんの成長が見える終盤】
{netabare}
終盤、これまた不気味なマリオネット人形と、両親を入れ替えられたしんちゃん。
2人を救う為一人で、埼玉から群馬のヘンダーランドに向かいます。
ここでのしんちゃんは、とても5才児とは思えない一面を見せ、最後にトラックで送ってもらったオジサンからは
「しっかりしてるねぇ…。」
と言われるほど。
いつも呆けているしんちゃんですが、実はちゃんと出来る子なんですよね。
負傷を負ったトッペマとの一連のシーンでも、それを横で見ていたひろしはこう言います。
「みさえ…、今俺達の息子が少し大人になったところだ……。」
大人になって見返すと、しんちゃんの視点から見ていた本作が、いつの間にかひろしとみさえの視点になっていて、しんちゃんの成長になんかちょっとホロッときちゃいました……。
ただ、やっぱり最後はクレヨンしんちゃん。
最終戦の、JOKERのカードを奪い合う
『野原一家VSマカオとジョマの追いかけっこ』
は、劇場版屈指の面白さでした。
特に、ひろしが投げたカードを必死に追いかけたマカオが手にしたのが、実はひろしの名刺だったとところは爆笑しちゃいました。
360度の如くグルングルン回る勢いのある作画も、非常に見映えがあり凝ってるなぁ~と思わせてくれますしね。
{/netabare}
【総評】
シナリオとしては正直、いつも以上にご都合主義が見える点は残念なところ。
魔法を使えるカードはトランプ分の枚数ありチートレベルだし、対してヘンダーランドを根城にしているマカオとジョマは城の中では魔法を使えない謎設定。
その倒し方も含めて、首を傾げてしまう点は多いです。
子供向けだからと逃げるのは簡単ですが、大人が見ても面白いと評価される初期しんちゃんシリーズなので、そこは厳しめに……。。。
しかし、見た目の強烈なマカオとジョマと、見た目とは裏腹に圧倒的な存在感を放つ「ス・ノーマン・パー」の印象値。
そして、ぶりぶりざえもんを始めとした室の高いギャグは、それを差し引いても十分に余りアリ!!
あと、雛形あきこさんが歌う「SIX COLORS BOY」という主題歌は、シリーズの中でも大好きな曲で、今でも聞いています。
実は作中でもイチイチ本人登場してますしね。
(毎回言うプロフィールのせいで、お雛が「A型の水瓶座」って覚えちゃったよwww)
あぁ…、総評と言いながら語りたいことが溢れ出ちゃいますね。
笑いのクオリティと、密かに迫る恐怖が魅力な、そんな作品がヘンダーランドです。
ではでは最後は、ヘンダーランドのCMにちなんで、
『嘘だとっ♪ 思うなら♪ ちょぃと見ておいでぇ~えぇ~えぇ♪』
読んでいただき、ありがとうございました。
次回作は、第5作「暗黒タマタマ大追跡」です。
◆一番好きなキャラクター◆
『ス・ノーマン・パー』声 - 古川登志夫さん
◇一番可愛いキャラクター◇
『トッペマ・マペット』声 - 渕崎ゆり子さん
以下、低俗な駄文なので〆ます。
{netabare}
作中に登場する、これまた劇場版キャラで高い人気を誇るヒロイン、トッペマ・マペット。
愛らしい見た目と声や意外と勝ち気な面も含めて、魅力たっぷりなキャラクターです。
なにより、ゼンマイで動く人形である彼女は、動きが止まると…なんと
『ケツにゼンマイを差し込み、捻り込む』
という手法で、復活するのです。
久しぶり本作を見返した私の、新しいお気に入りのシーンとなりました。
本当にありがとうございました。
コレは……、初心者は真似しちゃいけないぜ…(*´Д`)ハァハァ
{/netabare}
ようす さんの感想・評価
3.9
1996年公開の劇場版クレヨンしんちゃん・第4作目の作品。
クレヨンしんちゃん大好きな友人が
「これは完璧なクレしん映画!」と絶賛していました。
私はこれまで「オトナ帝国」しか見たことがないのですが、
「オトナ帝国」は大人の方が受けがよさそうなのに対し、
こちらは大人も子どもも楽しめそう。
ただ、この作品の魅力はそれだけではありません♪
なるほど、友人が絶賛するのも納得でした。
90分ほどの作品です。
● ストーリー
群馬県に新しくできた遊園地、“ヘンダーランド”。
幼稚園の遠足でヘンダーランドに行ったしんのすけは、
みんなからはぐれ、テントに迷い込む。
女の子の人形、トッペマ・マペットと出会い、
ヘンダーランドの正体は、オカマ魔女の城であることを知る。
オカマ魔女はトッペマの故郷を征服し、
次は地球の征服を企んでいた。
「スゲーナ・スゴイデス」と唱えると何でも願いが叶う魔法のトランプを使って、
オカマ魔女の野望を阻止してほしいと頼まれるしんのすけ。
しかし、怖さからそれを断り、
トッペマと決別してしまう。
トッペマが去った後、
しんのすけの手元には魔法のトランプが残されていた。
あらすじから察するように、
ゴールはオカマ魔女をやっつけることなんだけど、
しんのすけが協力を断るなど、
本題に入るまでの伏線や寄り道がなかなか面白いです。
ひとつの展開をダラダラ続けないので、
見ている方も飽きませんでした。
≪ クレヨンしんちゃんの面白さ ≫
たくさん見てきたわけではないので、
あくまで個人的な印象ですけれど。
・しんちゃん個人のハチャメチャさとギャグ。
・幼稚園の友だちの幼稚園児らしくない可愛げのなさ。
・時々年相応さを見せるしんちゃんの可愛さ
・野原一家への親近感と、いざという時には腹をくくるかっこよさ。
・しんちゃんに振り回されたり影響を受けたりしたキャラの、キャラ崩壊。
こんな魅力があるのがクレヨンしんちゃんという作品なのかなと、
この作品を見ながら考えていました。
そしてもちろん、
この作品ではどれもしっかりと味わえます♪
ちゃんとしんちゃんの魅力を詰め込んでいるからこそ、
しんちゃんファンからの支持も厚いのでしょう^^
≪ 見事!な伏線たち ≫
どの作品でも仕掛けはあるものですが、
この作品の伏線は見事でした!
「ああ、あれが伏線になっていたんだ。」と気付くと同時に、
「なんてきれいな伏線!」と感心させられるものばかりだったのですよ。
例えば…
{netabare}
オカマ魔女が「クールな男になりなさい。」とかけられた呪いで、
王子は雪だるまになっていた。確かにクール!
{/netabare}
{netabare}
「いつまでも幸せに暮らすなんてありえない。」
「おとぎ話なんて子供だましだ。」と騒ぐしんちゃんたち。
だけどそれが一番のハッピーエンドであることに、
文句のつけようがなくなるオチ。
{/netabare}
などなど…。
私は夢を感じられたので、
オチへの伏線が一番好きでした♪
● 作画
ラストシーンの、
オカマ魔女と野原一家の追いかけっこは名シーンだと思います。
追いつかれたらどうしよう!なドキドキなシーンのはずなのに、
面白くて笑えるってどういうことww
野原一家の常人離れした動きもだけど、
細かなギャグが散りばめられていて、笑いっぱなしw
作画がきれいだとか、動きが滑らかだというわけではないけれど、
このシーンは魅了されました。
ああ、あとは野原一家の阿波踊りの情熱にも魅了されましたw
● 音楽
【 OP「パカッポでGO!」/ 野原しんのすけ(矢島晶子)】
久しぶりにこの曲聴きましたが、
今聴くとすごく好きなんだけど。笑
歌詞のぶっ飛び具合は、
子ども向けとしてNGと言われてしまうのも納得ww
しんちゃん声で歌う矢島さんのすごさに脱帽しました。
しかもうまいし。改めて、すごいわ。
OPのクレイアニメもすごかった!
● まとめ
しんちゃんファンの友人が絶賛してたから見てみましたが、
確かに脚本が完璧だというのは納得でした。
間延びさせずに時間を展開に有効に使う。
ファンタジーあり。
キャラの個性をちゃんと見せる。
シリアスな場面もシリアスすぎない。
一つの場面の緩急のつけ方が完璧。
そして、大人も子どもも楽しめる!
しんちゃんシリーズが長年愛される理由がわかりました。
今のところ、劇場版クレしん全部楽しめているので、
このまま他の劇場版も楽しみたいと思います^^
takato さんの感想・評価
4.4
しんちゃん映画といえばなんといっても「オトナ帝国」という意見も勿論わかる。私も大好きな作品だからだ。しかし、初期からこのシリーズを見続けた者としては、本作を個人的には推したい。
しんちゃん映画の醍醐味とは、それはタイトな時間の中に集中した笑い、アクションというエンターテイメント要素だろう。ホロリとさせるところや、テーマ的なところがあっても勿論良いが、そこはメインではあるまいて。ジャンル映画の割には感動やテーマ性も備えて立派だから評価しようみたいな考え方は、ジャンル映画を、エンターテイメント魂を、しんちゃん映画を低く見た考えであると断言したい。
本作ではホロリとさせるところは本当に慎ましいが実に効果的に作用している。それはトッペマが魅力的だからだよぉ~!。しんちゃん映画に限らずドラえもん映画でも毎回ゲストキャラが登場するのはお約束である。そういったキャラたちでも、メインキャラと肩を並べるくらい魅了的なキャラが登場すると、断然1話限りの物語に対する熱中度が変わる。今更気付いたが、トッペマの正体が花のお姫様なのは「ウテナ」繋がりか!。
その点、魅力的な脇役を多く輩出したしんちゃん映画の中でもトッペマは特に印象的。デザイン的にも簡素でスッキリしなながらもセンスが光り、アクションも格好良く、萌えに走らない自然な可愛さがあり、あの戦いの後のシーンの悲しさと切なさ、そしてちょっと驚きのラストまで備えている素晴らしさ。
敵役のマカオとジョマも素晴らしい。二人との世界を賭けたババ抜き対決、その後の追いかけっこの活劇の素晴らしさは、記憶に残るアニメ名場面の一つとしたいくらい。ギャグでは、アクション仮面、カンタムロボ、ぶりぶりざえもんが勢ぞろいという豪華さ!。そしてちょっと怖い、他のしんちゃん作品にはあまり見られない静の描写まである。
短い時間内でいかにお客さんを楽しませるか?、エンターテイメントとは何か、ここまで考えて努力してこそ真に人の心を打つ物になる。海原雄山の「人の心を感動させうるのは、人の心だけなのだ!」という金言が胸に響く。感動させますよ~って姿勢は、全否定しないけど如何なものか、という感じである。特にしんちゃんだとね。